「DeepLを業務で利用したいが、機密情報を入力しても問題ないのだろうか」
「翻訳精度は高いと聞くが、企業で利用するにはセキュリティ面が心配だ」
このような疑問を持つ企業の経営者や情報システム担当者は少なくありません。
DeepLは高精度なAI翻訳サービスとして世界中で利用されています。
一方で、企業では顧客情報や契約書、技術資料などの機密情報を扱うため、便利だからといって何も考えずに利用すると情報管理上のリスクが生じる可能性があります。
本記事では、DeepLのセキュリティ対策や無料版・有料版の違い、企業が安全に利用するためのポイントを解説します。
DeepLは安全なのか?
結論から言えば、
DeepL自体は企業利用を想定したセキュリティ対策を実施しているサービスです。
一方で、
利用するプランや入力するデータの内容によって注意すべき点があります。
「DeepLだから危険」というわけではなく、
どのような情報を入力するか
が重要になります。
DeepLが実施している主なセキュリティ対策
DeepLでは企業利用を見据え、様々なセキュリティ対策を公表しています。
通信の暗号化
通信はTLSによって暗号化されており、通信経路上で第三者が内容を盗み見たり改ざんしたりするリスクを低減しています。
ISO 27001認証
DeepLは情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である
ISO/IEC 27001
の認証を取得しています。
これは組織的な情報セキュリティ管理体制が整備されていることを示す国際規格です。
SOC 2 Type II報告書
DeepLは
SOC 2 Type II
にも対応しています。
SOC 2 Type IIは第三者監査機関が一定期間にわたる運用状況を評価するもので、
企業がクラウドサービスを選定する際の重要な判断材料の一つとなります。
GDPRへの対応
DeepLは欧州企業であり、
EU一般データ保護規則(GDPR)に対応したデータ保護体制を整備しています。
無料版と有料版(DeepL Pro)の違い
企業が最も気にすべきなのはここです。
無料版と有料版では、
データの取り扱い方針が異なります。
有料版(DeepL Pro)では、
入力したテキストは翻訳処理後に保持されず、
翻訳モデルの改善にも利用されないことが公式に案内されています。
一方、無料版では有料版とはデータの取り扱いが異なるため、
企業が機密情報や個人情報を入力する場合は、
最新の利用規約やプライバシーポリシーを確認した上で利用を判断する必要があります。
企業で注意すべき情報漏えいリスク
DeepLそのものが危険というより、
外部クラウドサービスへ情報を送信すること自体に注意が必要です。
例えば
- 顧客名簿
- 契約書
- 未公開の製品仕様
- 財務資料
- 個人情報
などを安易に外部サービスへ入力すると、
自社の情報管理ルールや契約上の義務に抵触する可能性があります。
DeepLはシャドーITになることもある
会社が利用を許可していないにもかかわらず、
社員が個人の判断でDeepLを利用している場合、
シャドーIT
に該当するケースがあります。
翻訳ツールに限らず、
会社が把握していないクラウドサービスの利用は、
情報漏えいだけでなく監査対応やコンプライアンスの観点からも問題となります。
企業が実施したい4つの対策
① 利用ルールを策定する
どのような情報ならDeepLへ入力してよいのか、
社内ルールとして明文化します。
② 機密情報は入力しない
顧客情報や社外秘資料は、
翻訳前に匿名化・マスキングできるか検討します。
③ 必要に応じてDeepL Proを導入する
業務で継続的に利用する場合は、
企業向けプランの導入を検討しましょう。
④ 社員教育を実施する
翻訳ツールだけでなく、
生成AIやクラウドサービス全般について
「入力してよい情報・入力してはいけない情報」
を教育することが重要です。
よくある質問
DeepLは個人情報を翻訳しても問題ありませんか?
個人情報や機密情報を外部クラウドサービスへ送信する場合は、自社の情報管理ルールや契約上の義務を確認してください。必要に応じて匿名化やマスキングを行い、企業向けプランの利用も検討しましょう。
無料版は危険ですか?
無料版そのものが危険というわけではありません。
ただし、有料版とはデータの取り扱いが異なるため、企業で利用する際は利用規約やプライバシーポリシーを確認し、自社ルールに従って利用することが重要です。
DeepLはシャドーITになりますか?
会社が承認していないにもかかわらず社員が独自に利用している場合は、シャドーITに該当する可能性があります。
まとめ
DeepLは、ISO/IEC 27001やSOC 2 Type IIなどの認証・監査に対応し、企業利用を想定したセキュリティ対策を実施している翻訳サービスです。
一方で、企業が利用する際にはサービスの安全性だけでなく、「どのような情報を入力するか」「社内でどのようなルールを設けるか」が重要になります。
特に、機密情報や個人情報を扱う企業では、無料版・有料版の違いを理解し、必要に応じて企業向けプランの導入や利用ルールの整備、社員教育を進めることが、安全な活用につながります。
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